第249章

エレノア視点

ラップトップへのファイルのインストールをようやく終えた私は、今、この地下ステーションの劣悪な電波強度と格闘しているところだった。

ラヴィーンおじさんが、私たちがここへ降りてくる前に済ませておいてくれると期待していたのだけれど、彼は別のステーションに派遣されてしまい、今朝戻ってきたばかりで、謝罪と共にこれを私に手渡したのだ。

おかげで私は弱い電波に悩まされる羽目になった。ここの電気は交代制で、いざ作業ができるという時に、携帯のバッテリーが切れてしまうのではないかと不安だった。

彼が姿を消してから一週間以上が経っていた。でも、三日目に電話をかけた時、携帯の電源が落ちて...

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