第二十六章

私は身じろぎもせず、彼が私を眠っていると思い込んで立ち去ってくれることを願った。

「今から入るぞ」と彼は警告し、二拍ほど待ってからドアを開けた。私がここに到着した時の服のまま寝ていると知ったセオドラがくれた丈の長いナイトウェアを、私は慌てて整えた。

「ごきげんよう、陛下」と挨拶はしたが、混乱したままベッドの上で身じろぎもしなかった。

彼がいるだけで、ただでさえ狭い部屋がさらに矮小に見えた。彼は腰に手を当てて部屋を見回した。

「ふむ、もう少しどうにかなるな」与えられた空間をひとしきり検分した後、彼はそう呟いた。

何を感じればいいのか、自分でも分からなかった。以前感じていた怒りはどこかへ...

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