第二十七章

エレノア視点

今夜は、心に響くことがたくさんあった。ニックの肩からようやく力が抜けたこと。両親が彼を見つめるたびに、その瞳が笑顔で輝いたこと。この戦いが、ついに私たちに有利に進む道筋が見えたという、皆の心に広がった安堵感。

どれも重く、力強いものばかりだった。でも、その中でも一番強烈で、どう扱っていいか分からない感情で私を満たしたのは、母が私に責任を与えてくれたことだった。

それは雑用や子供じみたことじゃない。人々が私をリーダーとして見てくれるような、本物の任務。私に敬意をもって話しかけ、説明責任を負わなければならなくなるような。

しかも、さらにすごいのは、一切の監督なしでそれをやるこ...

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