第四十六章

「生きたければ」と、彼が再び口を開いた。その声はゆっくりとしていて、私の頭の芯を掻きむしるような不快な響きがあった。「できるだけゆっくりと歩き去るんだ。俺は飢えを抑え込むのに必死でな。そして、この飢えはお前だけを求めている」彼はそう言い終えると、空中の匂いを嗅ぎ続けた。

ベッドから彼がじりじりと近づいてくるのを見ていた。彼が私に逃げてほしがっているのはわかったが、私は体が凍りつき、骨の髄まで震えていた。

私の立てた仮説が現実のものとなりつつあった。女神様でさえ、私の亡骸を見つけて冥府に送ることすらできないのではないかと恐れた。

「人の話を聞いていないな」彼が呻くと、胃の腑を抉られるような...

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