第七十九章

公園の警備所に車を停めながら、なぜ誰も俺たちが危険人物でないか確認しようとしないのか不思議に思った。

「この群れは、彼女にはまったくもって不釣り合いだ」リードは、その無頓着さに呆れ、吐き捨てるように言った。

血に飢えた生まれたての吸血鬼が一度訪れただけで、こいつらは全員喪に服すことになったというのに、門は開けっ放しで結界も張られていなかったとはな。

俺たちは気づいたことすべてを語り合いながら、群れの奥へと歩を進めた。

彼女がもうここにはいないと肌で感じてはいたが、こいつらなら彼女が向かった先を指し示してくれるだろうと確信していた。

奴らを傷つけた何者かに、彼女がここで無傷だったという...

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