第九十八章

ヴァイオレット視点

答えを探し求めると困るのは、時に、答えそのものより多くの疑問が見つかってしまうことだ。

父の苗字がその父親――つまり私の祖父――と違う理由をナナに尋ねに戻ったのだが、彼女は私以上に混乱し、ショックを受けていた。

だから、その謎は一旦脇に置いて、仕事探しに集中することにした。

一週間後、また街を歩き回ってみたけれど、不安と心配が募るばかりだった。観光客でごった返している街で、仕事を見つけるのがこんなに難しいはずがないのに。それなのに私は今、諦めて仲間たちのもとへ永久に帰ることを考え始めている。

一週間後には彼らのもとへ向かう予定で、それまでにはどうしても仕事を決めて...