第26章

「海外出張のあいだ、おまえと悠のゴシップ追うのに死にかけたんだから。最高すぎるでしょ。昼は仕事、夜はゴシップ。追えば追うほど目が冴えて、ハマる一方だったわ」

行広睦子は十日あまり海外に出ていた。そのあいだずっと、篠は国内のトレンド欄を騒がせ続け、帝都の名門コミュニティでは「女王格が法曹界の新星に目をつけた」などと、好き勝手に評されていた。

飛び交う噂話は、どれもこれも刺激的すぎた。

篠は行広睦子のウォークインクローゼットの入口にもたれ、仙人みたいに気だるげな顔をする。

「それで、私を呼んだ理由がそれ?」

「まさか」行広睦子はくすっと笑った。「あとで遊びに連れてってあげる」

「最近...

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