第5章

午前一時。寮の個室、氷のように冷たいベッドの上で私は体を丸め、指に挟んだ煙草が震えていた。外では秋の風が唸りを上げ、静まり返った寮の建物は、まるでまるで巨大な墓地のように静まり返っていた。

クソッ。雅人が、また現れた。

別れて三ヶ月。悪夢は完全に消えるはずだった。私の『禁断症状を抑える薬』だった蒼司が人生から永遠に消え去ったのと同じように。でも、私は間違っていた。禁断症状の治療が中断された後、雅人は復讐でもするかのように戻ってきた。三年前よりもずっと鮮明に、ずっと残酷になって。

その夜の夢も、いつもと同じように始まった――雅人が優しく私の手を取り、華麗な銀の縁飾り...

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