第6章
葵視点
婚約パーティーは完璧に進んでいた。
人混みの中に陽介の姿を探したが、見当たらない。彼にさんざん苦しめられた後だ、この瞬間を台無しにされることだけは避けたかったので、ほっとした。
中村夫婦をはじめ、重要な招待客は全員そろっている。
すべてが計画通りに進んでいた。
「綺麗な」と、隣にいた拓海が静かに言った。
完璧に着こなしたタキシード姿の彼をちらりと見る。いつの間に、こんなに格好良くなったんだろう? その思いに、自分でも驚いた。
式は滞りなく執り行われた。拓海の手が私の手に重ねられ、私たちは正式に婚約した。
メインのセレモニーが終わった後、別のドレスに着替え...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
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