第20章

書斎の中。

江崎玲子も早く帰りたかったし、ここに留まりたくはなかった。

彼女が書斎に入るとすぐに、古江直樹は西南プロジェクトの企画書を彼女に投げ渡し、さらに言葉を投げつけた。「やり直し」

「かしこまりました」江崎玲子は企画書を手に取って一目見て、尋ねた。「古江社長、どこに問題があるのでしょうか?」

古江直樹は冷たい眼差しで彼女を見つめた。「教えるつもり?」

古江直樹の不機嫌さを察知し、江崎玲子はそれ以上何も言わなかった。「すぐにやり直します」

この男、マジで気分屋だな。

でも給料のことを考えると文句は言えない。

江崎玲子は座り、やり直し始めた。どこに問題があるのかわからないの...

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