第149章

松本絵里は慌てて鞄を手に取り外へ飛び出すと、運転手に会社まで急ぐよう頼んだ。

幸い今日は週末で、おまけに年次総会があるため、タイムカードを押す必要はなかった。

デザイン二部に着くと、部署の同僚たちはすでに集まっていた。

皆は会議室に座り、何やら話し込んでいる。

高槻静奈は彼女が入ってくるのを見ると、ちらりと一瞥し、冷たく言い放った。

「上の立場に立つ人間として、見本を示さなきゃいけないんじゃないの? こんなに遅れてきて、よく平気でいられるわね」

松本絵里は高槻静奈の隣の空席に座り、淡々と答えた。

「申し訳ないとは思っていますが、もう遅れてしまったものは仕方ありません。時間を巻き...

ログインして続きを読む