第178章

藤田洋景は羽鳥空見の後に続き、意気揚々と警察署を後にした。

羽鳥家が自分を見捨てるはずがないと、最初から分かっていたのだ。

明日、松本絵里が自分の姿を見た時、一体どんな顔をするだろうか。

羽鳥家へ報告に向かわなければならない事情さえなければ、今すぐ松本絵里を見つけ出し、徹底的に報復してやりたいところだった。自分を陥れようと企む女など、これまで一人もいなかった。松本絵里、この恨みは絶対に忘れない。

警察署の門を出た途端、前を歩いていた羽鳥空見がふいに振り返った。

藤田洋景はビクッとして、なぜ彼女が突然立ち止まったのか理解できずに戸惑った。

しかし機転の利く彼は、瞬時に表情を取り繕う...

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