第189章

「私たち、どうすればいいの?」高橋桜は戸惑いながら松本絵里を見つめ、緊張した面持ちで尋ねた。

松本絵里は笑みを浮かべて言った。

「後で研心のペースに合わせて、二人で喧嘩するフリをするの。もし坂田健之の心にまだ桜がいるなら、絶対に助けに来るはずよ。その隙に倒れたフリをして、彼に連れ出してもらうの。そうすれば、彼としっかり話し合うチャンスも作れるし、お見合い相手にも見せつけて身を引かせることができるわ」

「でも、もしお芝居だってバレて、相手にされなかったらどうしよう?」高橋桜は不安げに問いかけた。

松本絵里はドンと胸を叩いて太鼓判を押した。

「大丈夫よ。坂田健之ほど賢い人なら、いくら上...

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