第200章

松本絵里は佐藤悟の目の前で羽鳥空見に電話をかけ、遠回しに彼女の頼みを断った。

「やっぱり彼は許してくれないのね。この三年間、結局ずっと私を恨んでいて、昔の情を完全に断ち切ろうとしているんだわ」

羽鳥空見はひどく落ち込んだ様子で言った。

「違います、悟さんはあなたのことを恨んでなんかいません。ただ、お祖父様が知ったら怒るのではないかと心配しているだけです。ここ数年、お祖父様はずっと体調が優れず、無理がきかない状態ですから」

松本絵里は無意識のうちに佐藤悟を庇うように説明した。

「馬鹿な子ね、どうして彼の味方をするの? 私と彼がよりを戻すかもしれないって怖くないの? 私と悟の誤解が深ま...

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