第215章

松本絵里は、もう羽鳥空見とは一切関わりたくなかった。彼女の姿を見て見ぬふりをして、そのまま通り過ぎようとした。

バイクに乗った羽鳥空見が絵里の行く手を塞ぐように停まり、ヘルメットを差し出して言った。

「乗って。真実を確かめに行くわよ」

絵里は目を赤く腫らし、怒りを露わにして空見を問い詰めた。

「羽鳥のお嬢様……もし諦めきれないなら、悟もまだあなたのことが好きなら、そう言ってくれればよかったじゃないですか。私から身を引いたのに、どうして私の仕事まで奪う必要があるんですか!」

空見は呆れたように、やれやれとため息をついた。

「今さら何を言っても信じないでしょうね。だから、真実を見せに...

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