第40章

坂田健之は車を運転して本社へ向かった。駐車場に着くと、警備員に鍵を投げ、高慢な態度で車を停めるよう命じ、自分は足早にオフィスビルへ入っていった。

受付のお姉さんが追いかけてきた。「すみません、どちらさまをお探しですか?」

「佐藤悟」彼は足を止めず、さらに奥へと進んでいく。

「あの、佐藤少社長にお会いになるには事前予約が必要なのですが…」受付のお姉さんは坂田健之のペースについていけず、小走りになっていた。

坂田健之は彼女を無視し、そのままエレベーターに乗り込んだ。

受付のお姉さんは後ろから叫んだ。「そちらは使えません、社長専用の…」

言葉が終わらないうちに、エレベーターはすでに上へ...

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