第78章

主導権を男が奪い返したとき、女はようやく悟るのだ。一時の口答えが招く、とんでもない報いを。

口先で優位に立ったつもりでも、彼はすぐさま身体で分からせる。

松本絵里は、自分がまるで焼き魚にでもなったかのような気分だった。男の手によって、裏へ表へと何度も引っくり返され、じっくりと焼かれていく。

身体は彼の執拗な攻撃を受け止めていた。一度、また一度と最奥まで貫かれるたび、腰が砕け散りそうになる。彼女は彼の肩に爪を立て、その広い背中に幾筋もの痕を刻みつけた。

情動に突き動かされるまま、さらに強く彼の肩に噛みつけば、そこには薄っすらとした歯形が残る。

「うちの絵里は、口だけは達者だな」

佐...

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