第145章 彼に知られない方がいい

鈴木晶から与えられた完工までの期間は一ヶ月。時間は短く、任務は重い。

しかし幸いなことに、鈴木晶は「代償は問わない」と言ってくれた。つまり、引き続き投資が可能で、期日通りに任務を完了できるのであれば、資金面の心配は無用ということだ。

「本社の資金が届けば、完工は問題ありません」と、花田凛太郎は言った。

「花田部長、図面のこの部分ですが、やはり修正が必要だと思います。これまでの施工が何度も基準を満たさなかったのは、ここの設計に問題があることの証拠です」と、田中唯が言う。

花田凛太郎は頷いた。「我々もここに問題があることは承知しています。何度も施工しては取り壊し、その度に金がかかる。我々...

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