第160章 彼女は麻酔薬に敏感ではない

「服を脱げ」

 中野直也は他の者たちを外に出した後、田中唯に言った。

「服を脱ぐですって?」鈴木晶は冷たい顔で、ナイフのような視線を彼に向ける。

 中野直也は苦笑いした。「冗談だよ。この状態じゃ服なんて脱げるわけないだろ。でも、ハサミで切ることはできる。腕の袖を丸ごと切り開くからな。服、高くないだろ? まあ高くても問題ないか。どのみち、うちの鈴木さんは金に困っちゃいない」

「無駄口はいいから、さっさとしろ」鈴木晶は苛立ちを隠さずに促した。

 中野直也は肩をすくめる。「冗談で場を和ませようとしてるだけじゃないか。そんなに怒るなよ」

 そう言いながらも、すでにハサミで袖を切り開いてい...

ログインして続きを読む