第181章 愛される感覚

「実は、そんなことはどうでもいいの」青木奈々がまた口を開いた。「一番大事なのは、あなたが何を着て、何を身につけるか。こういうパーティって、男たちはビジネスの話をして、女たちは競い合うように着飾るの。誰が最新作のドレスを着て、誰が一番高価なジュエリーをつけてるかってね。勝ち抜いた女は、自分だけじゃなくて、連れの男まで名誉に思うものなのよ」

「クローゼットにドレスはたくさんあるわ」田中唯はそう言った。

 鈴木晶が彼女のクローゼットに用意してくれた服は、一年を通して四季折々のものが揃っていた。

 ドレスもある。しかし、あれほどたくさんのドレスがあるというのに、彼女は一度も袖を通したことがなか...

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