第223章 危険で妖艶な女

 太西唯人は父親の警告など鼻で笑っていた。彼の見立てでは、細谷心晴は自分に惚れ込み、夢中になっているのだと。

 江城市一の美女がなんだというのだ?

 細谷家の長女がなんだというのだ?

 女は所詮、女。一度男を好きになってしまえば、恋に脳を支配された愚か者になる。

 理性も、尊厳も、すべて投げ捨て、目にも心にもその男しか映らなくなるのだ!

 バーに到着し、カウンター席に座る細谷心晴の姿を認めた途端、太西唯人の目に熱がこもった。

 この時間、バーはすでに多くの客で賑わっており、男も女も入り混じっている。

 しかし、これほど多くの女たちがいる中で、細谷心晴が最も美しい。

 そして、...

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