第251章 やはり人に見つかった

「お辞めになる? 鈴木社長、どちらへ行かれるのですか?」田中唯は驚いて尋ねた。

鈴木宏は彼女に答えず、手を振って部屋から出るよう促した。

田中唯が部屋を出た途端、山崎玲央の秘書が彼女を訪ねてきた。山崎副社長がオフィスに来るようにとのことだった。

「山崎副社長、私をお呼びでしょうか?」

田中唯はドアをノックして部屋に入ると、山崎玲央に恭しく問いかけた。

山崎玲央は手にしていたペンを置き、顔を上げて彼女をじっと見つめた。

その視線に田中唯は内心びくびくしながら、おずおずと尋ねた。「山崎副社長、どうかされましたか?」

「コホン」山崎玲央は軽く咳払いを一つすると、落ち着いた声で言った。...

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