第325章 彼女は少しも恥ずかしくない

細谷心晴が原口春斗の部屋を訪れると、彼はちょうど家を出るところだった。

「朝っぱらから警察署? それとも道場かしら?」細谷心晴が皮肉を言う。

原口春斗はゆっくりと答えた。「会社に行く」

細谷心晴はフンと鼻を鳴らした。「工事現場でこんな大ごとが起きたのに、社長であるあなたが知らないわけないでしょう? よくもまあ会社に行く気になれるわね?」

原口春斗は言った。「工事現場の件はもう聞いている。俺もこんなことが起きるとは思わなかった。責任者には警察の捜査に全面的に協力するよう伝えてある。一市民として尽くすべき義務は果たしたつもりだが、これ以上どうしろって言うんだ?」

「信じないわ。吉田陽斗...

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