第338章 若き頃の願い

「晶、私、夢でも見てるんじゃないかしら!」

 見渡す限りの紺碧の海と青い空は、まるで水で洗い流されたかのように澄み切っている。どこからともなく漂ってくるのか、空気にはほのかな花の香りも混じっていた。

 ここのすべてがあまりに美しく、彼女が見たことのない風景だった。

 鈴木晶は、この場所がサントリーニというギリシャの島だと教えてくれた。

 彼女はエーゲ海しか知らなかったので、わざわざこの場所を検索してみた。そこで初めて、ここが恵まれた自然景観とロマンチックな雰囲気で世界的に有名なリゾート地だと知ったのだ。

 初めての海外旅行で、きっと煩雑な手続きがあるだろうと思っていた。なのに、こん...

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