第353章 酔っ払っても家に帰る

「細谷さん、原口春斗が明日の航空券を二枚予約したのを確認しました。あの女二人を国外へ逃がすつもりのようです」

細谷心晴は、原口美玲母娘を見張らせていた担当者からの報告を受けた。

「わかったわ。明日、奴らの車をどうにかして止めて、空港に行かせないようにして」細谷心晴は命じる。

「はい」

相手は電話を切った。

細谷心晴は携帯をくるりと手の中で回し、瞳をすっと細める。そして、フンと鼻を鳴らして心の中で呟いた。

原口春斗、人を国外へ送るのが、あんたなりの落とし前だって言うの?

この私、細谷心晴が、そんなに物分かりのいい女だとでも思った?

翌日、原口美玲母娘は空港へ向かう途中で追突事故...

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