第375章 私を利用していることを知っている

パールホワイトのワンピースを纏った小池七緒がレストランに足を踏み入れると、たちまち多くの男性の視線が彼女に集まった。

しかし、その視線は彼女の向かいに座る鈴木晶の姿を捉えると、たちまち自らの非を恥じるかのように逸らされていく。

これほど優れた男がいては、自分たちに望みなど微塵もないだろう、と。

「ごめんなさい、道が混んでて」

小池七緒は席に着くと、ハンドバッグを傍らに置き、鈴木晶に詫びた。

今日の鈴木晶は、濃淡のブラウンで構成されたスーツを身に纏い、実にフォーマルな装いだ。調和のとれたレイヤードスタイルで、複雑なチェック柄でありながらも悪目立ちすることはない。クラシックでレトロな雰...

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