第376章 野次馬根性

 結局、田中唯は外に出ることにした。一人で家にいて塞ぎ込みたくなかったのと、小池朝陽の機嫌を損ねたくなかったからだ。いつ彼の助けが必要になるか分からない。人脈は多いに越したことはない。

「唯ちゃん、やっとまた一緒にご飯食べに来てくれたんだね。会いたかったよぉ」

 本田紗奈は田中唯を見るなり、興奮した様子で駆け寄って抱きつこうとしたが、すぐさま小池朝陽に制止された。

「お前のために彼女を呼んでやったんだ。俺との約束を忘れるなよ。彼女は今妊娠中なんだ。軽々しく抱きついたりするな。怪我させたらどうする」

「分かってる、分かってるって。ごめんね、兄さん。気をつけるから」本田紗奈はぺろっと舌を...

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