第66章 享楽を極める紂王

青木奈々は小柄ながらも力が強く、田中唯の腕を掴んで無理やり外へ連れ出そうとした。

文子が慌てて駆け寄り、制止しようとする。

「お嬢様、奥様にそのようなことをしてはいけません」

「奥様ですって? ご両親に挨拶したの? 正式に結婚したわけ? ただの従兄が囲ってる愛人じゃない。本気で自分のこと、何様だと思ってるのよ」青木奈々は容赦なく言い放った。

田中唯は怒ってその手を振り払った。

両手が空になり、青木奈々は驚いて彼女を振り返る。

先ほどまでずっと引っ張られるがままだったのに。てっきり振りほどけないのだと思っていたが、そうではなかったというのか?

「青木奈々さん、私があなたに何も言わ...

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