第11章 その自信はどこから

ほどなくして、着替えを済ませた桐島征十郎が姿を現し、藤咲花音の隣にあるソファに腰を下ろした。

途端に、場を支配するような得体の知れない威圧感が、空気中にじわりと滲み出した。

「昨日の件なら、翔太から礼は聞いている」彼が口を開いた。

藤咲花音は真摯な眼差しで説明を始めた。

「以前、交通事故に遭いまして……その事故で父を亡くしたものですから、少しトラウマになっているんです。昨日は病院まで送っていただき、本当にありがとうございました。どうしても直接お礼を申し上げたくて」

桐島征十郎は肯定も否定もしなかった。

彼女の釈明は、昨日の彼の推測と一致していたからだ。

「それと……」藤咲花音は...

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