第139章 お前のどこがいいのか

二人はそのままレストランへと足を踏み入れた。

一条愛莉は視線を窓際の席へと走らせる。桐島征十郎がそこにいないかと、少しばかり懸念していたのだ。

だが、そこにいたのは佐々木隆美と、二人の女性だけだった。

彼の隣に座っているのは、おそらく彼の妹だろう。

そして、向かいに座っているのは……。

藤咲花音以外にあり得ない。

一条愛莉は佐々木隆美の向かいに座る人物を睨みつけた。瞳の奥に苛立ちが滲む。

「あれが佐々木隆美? まさか、もう相手がいるとか?」

愛莉の連れである女が、少しがっかりしたように呟いた。

さらには、佐々木隆美の向かいにいる人物をじろじろと観察し、言葉を続ける。

「す...

ログインして続きを読む