第150章 音信不通

夜。

夕食を済ませても、藤咲花音はまだ戻らなかった。

なぜだろう、お祖母様は胸騒ぎがしてならない。

看護師の花子が入ってくると、お祖母様は心配そうに尋ねた。

「花子、カノンはまだ戻らないのかい?」

花子は藤咲花音が仕事で出かけていることを知っていたため、楽観的に答えた。

「藤咲さんは出るのが遅かったですし、戻りも遅くなるんでしょう。今頃はお客様と食事でもしているのかもしれませんよ。ご心配なさらず」

お祖母様は一理あると思いながらも、やはり不安は拭えない。

しばらく待ってみたが、居ても立っても居られず、お祖母様は藤咲花音に電話をかけた。

コール音だけが虚しく響き、繋がる気配は...

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