第162章 これしきの悔しさなど

桐島翔太がその知らせを受けた時、彼は桐島蘭子と如月奈々の二人に付き合わされ、ショッピングモールで子供服を選んでいる最中だった。

女たちは先頭を切って盛り上がっているが、彼自身は少しも興味が湧かない。

そもそも、この子供に対して何の期待も抱いていないのだ。

それに、予定日だってまだ随分先のことだ。こんなに早くから服を買い揃える必要がどこにあるのか、桐島翔太には理解できなかった。

「翔太、ぼーっとしてないで、あなたもこっちへいらっしゃい」

桐島蘭子が手招きする。

桐島翔太は気乗りしないまま、何か口実を作って抜け出そうかと考え始めた矢先、タイミングよくスマホが鳴った。

部下からの報告...

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