第168章 緊急連絡先

若林勝則が言い終えると、個室は重苦しい沈黙に包まれた。

桐島翔太は顔面を蒼白にし、しばらくしてから冷ややかな声で吐き捨てた。

「あいつらに金があるかないかなど、俺の知ったことか。文句があるなら上に言え。上がよこさない限り、俺だって払いようがないんだよ!」

取り乱す彼に比べ、若林勝則の態度は遥かに冷静だった。

「私の知る限り、行政からの支払いは二年前に完了していますよ」彼は淡々と言葉を継ぐ。「つまり、その金は間違いなくあなたが握り込んでいる」

そう言うと、若林勝則は桐島翔太の険しい表情を品定めするように見つめ、不意に話題を変えた。

「まあいいでしょう。桐島社長が金の話をしたくないと...

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