第22章 彼女は当然私を愛している

藤咲花音が別荘に戻って間もなく、桐島翔太もすぐ後を追うように帰宅した。

「花音、説明させてくれ」

玄関を入るなり、翔太は花音のそばへ駆け寄った。

だが花音の脳裏には、帰路の車中で思い描いた彼と如月奈々が一緒にいる光景が焼き付いて離れず、ただただ強烈な吐き気が込み上げてくるだけだった。

翔太が何を言おうと耳を貸さず、彼女は脇目も振らずに二階へと向かった。

翔太は辛抱強く彼女の後をついてくる。

「如月家の事業が傾いて、小母様も最近精神的に参ってるんだ。僕の成長を見守ってくれた人なのに、放っておけるわけないだろう」

花音は足を止めた。

「つまり、あなたも奈々の言う通り、私が大袈裟だ...

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