第223章 闘技場

桐島玲子の登場は、爺さんの注意を逸らすのに十分すぎるほどの効果があった。

爺さんの怒号を前にしても、桐島玲子はどこ吹く風といった様子だ。彼女は赤ん坊を抱いたまま歩み寄ると、強引に爺さんの懐へその小さな体を押し付けた。

爺さんは反射的に、チビ助を取り落とさないよう抱きしめてしまう。

「それがどうしたの? 私も子供を産んだし、離婚も成立したわ。この子は私の姓を継ぐんだから、お父様にとっては実の孫が一人増えたようなものでしょう。私なら、嬉しくて小躍りするところだけど?」

桐島玲子は、爺さんの反応が大袈裟すぎると言わんばかりに鼻を鳴らした。

「それに、もう征十郎に結婚を急かす必要もないわ。...

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