第231章 競争関係

数秒の沈黙の後、藤咲花音は重い口を開いた。

「誰が来たの?」

看護師の花子は答えた。

「一条の奥様です。病院内でもお顔が知られていますし、一条家の方ということで、受付を通さずにそのまま……」

一条の奥様?

藤咲花音の胸に不安が広がる。

「あの方は、祖母に何を?」

以前、一条の奥様と会った時の、あの冷ややかな態度を思い出す。

彼女が一条愛莉と結託していても不思議ではない。

そして……自分が席を外した直後に祖母が倒れたのは、紛れもない事実だった。

花子は申し訳なさそうに顔を曇らせた。

「詳しいことは分かりません。私が駆けつけた時にはもう話は終わっていて、藤咲のお祖母様から彼...

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