第245章 賠償三千万

桐島征十郎の言葉を聞き、安枝由理の血の気は一瞬にして引いた。

「佐々木隆美」桐島征十郎の表情は冷酷そのものだった。「彼を入れろ」

佐々木隆美は頷き、身を翻して会議室の扉を開け放つ。

ほどなくして、ひどく痩せこけた中年男が、大柄な二人のボディガードを引き連れ、ひどく怯えた様子で入ってきた。

「桐島社長……」桐島征十郎の姿を認めるなり、男は背中に冷や汗をにじませ、その顔には恐怖が張り付いていた。

男は言葉を区切り、会議室に居並ぶ面々をぐるりと見渡す。その視線が、無意識のうちに安枝由理の顔で数秒長く止まった。

視線が交差する。安枝由理の顔色は蒼白になり、机の上の両手をきつく握りしめて、...

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