第266章 私がそばにいる

深夜、市街地にある桐島征十郎のマンション。

桐島征十郎と一条裕也は、大きな掃き出し窓の前に左右に分かれて座っていた。

ルクは尻尾を振りながら桐島征十郎の傍らに座り、彼の手にある酒を舐めようと前足をその膝に乗せて身を乗り出している。

桐島征十郎は無表情にそれを避け、ルクの頭を押さえて伏せさせた。

傍らで、一条裕也が悠然と口を開く。「どうだ? 前から言っていた通りだろう。桐島翔太に情けをかける必要なんてなかったんだ。結局のところ、奴には桐島家の血が流れている。一筋縄でいく相手じゃないさ」

一条家にも桐島翔太の結婚式の招待状が届いていた。

結婚相手が市長の令嬢だと知り、一条裕也には彼の...

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