第347章 彼は冗談を言っている

同じ頃、爺さんのほうもネット上の騒ぎを目にしたらしく、確認の電話が入った。

桐島昌英はどうにか感情を整え、「何もありませんよ。ネットのは所詮、根も葉もない憶測です。ご存じでしょう、桐島グループほどの規模の会社が、そんな短期間で立て続けに大事を起こすわけがない」と言い切った。

だが爺さんはまだ疑っている。

「じゃあ、あの騒ぎは何だ」

桐島昌英は淡々と答えた。

「征十郎の仕業でしょう。こうやって僕を追い出せば、自分が戻ってこられますから。ご安心ください、僕が片をつけます」

そう口にしながら、桐島昌英の目の奥は氷のように冷え切っていた。

――そうだ。全部、桐島征十郎が仕掛けた。

ネ...

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