第375章 元妻にすぎない

桐島グループ。

桐島征十郎は会議を終えて出てきてから、ようやくネット上の騒ぎを知った。

「どうやら、もう記者が藤咲さんのところに押しかけてるみたいです」佐々木隆美が報告する。

執務室で、桐島征十郎は炎上寸前の論調を無表情で眺めた。冷え切った声が落ちる。

「どこの媒体だ」

佐々木隆美はいくつか社名を挙げる。

「すでに調べさせてます。誰かの差し金なのか、それとも別口なのか、すぐ洗います」

これだけの媒体が一斉に動くのを「偶然」で片づけるほど、佐々木隆美は甘くない。桐島グループに喧嘩を売っている――いや、正確には桐島征十郎個人に刃を向けている。

桐島征十郎も同じ結論に至っていた。

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