第399章 桐島家の人々

一条裕也が桐島征十郎を廊下へ連れ出し、何やら神妙な顔つきで小声に話し込んだ。

それから二日続けて、桐島征十郎は病室に姿を見せなかった。けれど毎日欠かさず藤咲花音に電話を入れ、体調を気遣う言葉だけは置いていく。

一条奥さんとお祖母様は心配でたまらず、交代で病室に付き添った。

朝早く、お祖母様が一条奥さんと入れ替わりに来た。

それでも征十郎は現れない。堪えきれず、お祖母様が口を開く。

「征十郎は一体、何をそんなに忙しくしてるの。二日も顔を出さないなんて」

一条奥さんは息子から多少事情を聞いていたのだろう。ふっと笑い、お祖母様の腕にそっと自分の腕を絡めた。

「征十郎には征十郎の用事が...

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