第161章

「金がねえなら、自分でなんとかしろ」

電話の主は容赦なく通話を切った。佐久間竜也は生唾を飲み込み、声なき悪態をつきながら、頭を抱えて必死に次の手を考えた。

ふと、ある人物の顔が脳裏をよぎった。

連絡先を探し出して発信する。長く呼び出し音が鳴り続けた後、ようやく相手が電話に出た。

「私から連絡するまで、かけてこないでと言ったはずだけど」

「橋本さん、もうどうしようもねえんだ」

佐久間竜也はこの二日間、借金取りから逃れるためにあちこちを逃げ回り、まともな飲み食いすらしていなかった。飢えと疲労と渇きで、喉から火が出そうだった。

「頼む、もう一度だけ助けてくれ。五十万、たった五十万でい...

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