第163章

山下麻友ら三人が警察署に駆けつけると、休憩室には小林の母が座っていた。両手で温かいお茶の入った紙コップを握りしめ、青ざめた顔で怯えきっている。

麻友の姿を認めるなり、小林の母は堰を切ったように涙をこぼした。

「麻友さん……柚奈がいなくなったの……私のせいだわ、昨夜、あの子を買い物なんかに行かせるんじゃなかった……」

小林の母はひどく取り乱しており、言葉もまともにまとまっていなかった。麻友はひとまず彼女を落ち着かせようと隣に腰を下ろし、その震える手を両手で包み込んだ。

「おばさん、焦らなくていいですから。柚奈がいつ家を出たのか、教えてもらえませんか」

麻友の優しい声掛けに、小林の母は...

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