第51章

山下麻友は眩しさで目が開けられず、指の隙間から辛うじて前を覗いた。

そこには、黒のスーツに身を包み、圧倒的な威圧感を放つ山口洸人の姿があった。その傍らには石川太陽が控え、さらに背後には四人の屈強な黒服の男たちが立っている。人数においては主任の配下たちに遠く及ばない。

だが、気迫においては完全に凌駕していた。

「こっちへ来い」

人垣越しに、山口洸人が冷ややかに告げた。

山下麻友と松本綾乃は、導かれるように彼の元へと歩み寄った。誰一人として、それを阻もうとする者はいなかった。

山口洸人は部長を一瞥した。

「バックにいる人間に伝えておけ。今後は身の程をわきまえて動けとな」

部長の顔...

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