第78章

山下麻友はベッドの上に座り込み、頑なな態度で言い放った。

「私が生きようが死のうが、あなたには関係ないわ。その偽善、反吐が出る」

山口洸人は深く息を吸い込んだ。

相手は病人だ。まともに取り合っても仕方がない。

彼は声を低くして命じた。

「診察しろ」

だが、山下麻友は激しく抵抗し、中島渉は指一本触れることができない。患者を縛り上げて診察するわけにもいかず、中島渉は廊下で待機していた山口洸人の元へ行き、困り果てた顔を見せた。

「今回は諦めないか? 少なくとも今は、彼女を刺激すべきじゃないと思うんだが」

中島渉は先ほどの山下麻友の錯乱ぶりを思い出し、眉をひそめた。

山口洸人は冷や...

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