第95章

山下麻友は足早に彼らの方へと歩を進めると同時に、脇のテーブルに置かれていた観葉植物の鉢植えをひっつかみ、阿部柚汰の背中めがけて力任せに投げつけた!

ドゴッ、と鈍い音がして、鉢植えは彼の背中に直撃した。

あまりの衝撃に阿部柚汰は呆気にとられ、周囲の人々も何事かと息を呑んだ。

松本綾乃がすぐに山下麻友の方へ駆け寄ってくる。

「あんた、馬鹿じゃないの! なんでこんな時に来るのよ!」

こっそり警察に通報するべきタイミングだったのに。

しかし山下麻友は彼女を見もせずに言った。

「来るに決まってるでしょ。阿部さんがどうやって弱い者いじめをするのか、この目で確かめるためにね」

「……なるほ...

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