第17章

周防律は夏目南の手首をつかんだまま、廊下の角へ連れ出した。氷みたいに冷えた瞳で彼女を見下ろす。表情は曇ったり晴れたり、感情の読めない揺れ。

「……なにする気?」

夏目南は力任せに腕を振りほどき、遠慮なく睨み返すと、そのままドアに手をかけて出ていこうとした。

――いまは、こいつと一秒だって関わりたくない。

「待て。説明しろ、夏目南」

周防律が大きな肩で進路を塞ぎ、逃げ道を完全に潰す。

「朝日知也と、お前は結局どういう関係だ」

夏目南は意味が分からないという顔で一瞥した。

「は? 何言ってんの。私とあの人が、どういう関係になれるわけ?」

周防律の顔が怒りで赤く染まる。首筋の血管...

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