第36章

夏目南の問いかけに、江村茜は顔色ひとつ変えず、にこやかにうなずいた。

「南ちゃん、そんなに畏まらなくていいのに。もう十分仲いいじゃない。知りたいことがあるなら、いくらでも見せてあげる」

朝日知也が笑って話題を切り替える。

「鈴木様、よろしければもう一度、弊社の展示ホールもご覧になりますか。販売予定には入れていない、小さな試作品がいくつかありまして」

鈴木様は目を輝かせた。

「それはいいね。遊び心があるからこそ、革新が生まれる。何もかも利益のため、というのは違う。興味や趣味こそ最高の先生だ。よし、見に行こう」

一日の視察が終わるころには、鈴木様の星辰グループへの評価はかなり高まって...

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