第41章

周防グループの正面玄関に着いたときには、すでに退勤時刻を30分も過ぎていた。

電話をかけても、宮原石矢は出ない。

苛立ちまぎれにハンドルを叩くと、うっかりクラクションに触れてしまい、「ぷっ」と間の抜けた音が鳴った。

すぐに車窓を「コンコン」と叩く音がする。

夏目南がゆっくり窓を下ろすと、そこにいたのは周防律だった。

律は顎で車内を示し、鍵を開けろと合図する。ロックが外れるや否や、運転席側からドアを開け、当然のように助手席へ滑り込んできた。

夏目南は眉をひそめる。

「私、宮原石矢に用があって来たんだけど」

周防律は横目で一度だけこちらを見て、淡々と言う。

「俺は君に用がある」...

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