第45章

助手席で目を閉じていた夏目南は、周防律の声に混じる焦りを感じ取った。

「どうしたんだよ。最近、やたら体調崩すじゃん。免疫落ちてんじゃないの?」

夏目南は首を横に振るだけで、何も答えない。

周防律は彼女の青白い横顔を見て、淡々と言った。

「星辰グループで居心地悪いなら、いつでも戻ってこいよ」

夏目南はそこで目を開けた。けれど、感動したわけではない。

「……あんた、しゃべりすぎじゃない?」

周防律は信じられないものを見る目で彼女を見た。俺が、しゃべりすぎ?

「調子に乗んな」

反射的に言い返してから、周防律は内心で舌打ちした。左手でハンドルを、ぱし、と叩く。何がどうであれ、いま夏...

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